日本看護倫理学会第16回年次大会

日本看護倫理学会第16回年次大会

ご挨拶

第16回年次大会を東京の地から
~社会における看護のあり方を考える~

大会長 麻原きよみ  日本看護倫理学会第16回年次大会を2023年6月3日(土)4日(日)、東京で開催いたします。

 COVID-19パンデミックは私たちの生活、そして看護職の仕事を大きく変えました。世界のどこかで起きたことが私たちの生活と仕事に直結すること、そしてCOVID-19の感染状況に連動して施策や制度が改正されるなど、公衆衛生に責任を負う国や行政の働きも目に見えやすいものとなりました。私たち看護職は、感染症に罹患した人々や社会的に弱い立場にある人々に対して、医療や政策がどのような影響を与えているのか、敏感でなければならないと思います。看護職の仕事は目の前の対象者だけでなく、社会や世界との接点で考える必要があります。
 そこで、第16回年次大会のテーマを「ソーシャル・ジャスティス~誰ひとり取り残さない社会のために看護職としてできること」としました。看護と社会との接点からICNの倫理綱領、政治哲学、倫理的組織文化、医療と公衆衛生の倫理を企画しています。また、看護の心を示す看護倫理の表現としての言葉、物語、語りについて、そして聖路加国際病院の実践の核になる考え方People-Centered Care(PCC)を取り上げました。さらに現場での倫理教育の実際と課題についてのシンポジウムを企画しました。

 今回は、現地会場だけでなく、遠方であることや仕事の都合で現地まで足を運べない皆様のためにオンライン会場をご用意し、どちらでも参加できるようハイブリット開催とする予定です。また、共同発表者が非会員であっても発表できるようにいたしました。より多くの皆様に活発な意見交換や対話の機会を持っていただき、学術的な交流ができることを期待しております。

 会員の皆様だけでなく、実践や教育現場の看護職の皆様、他職種の皆様、市民の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

日本看護倫理学会第16回年次大会
大会長 麻原 きよみ
(聖路加国際大学大学院看護学研究科)